処刑場跡描絵羽織 河鍋暁斎の作品
弊社では10年以上前から、河鍋暁斎の画を使ったグラスなどを、製作販売しています。
個人的にも、河鍋暁斎の作品を好きなのですが、その中でも近年、とても気になっていた作品があります。
かなり凄惨な絵ですので、ここでの紹介は差し控えますが、美術手帖さんに記事がありましたので
リンクさせていただきました。
美術手帖 https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/19252/pictures/4
現在は、京都文化博物館の所蔵です。
東京で行われた、河鍋暁斎展で展示されていたので、現品を見たことがあります。
羽織の裏地のその絵は、「ここまで描くのか!」と思ったほど、異常なまでに細密に描かれていました。
河鍋暁斎の作品であること、明治4年(1871年)に制作されたものであること、はわかっているのですが、
この処刑場がどこか、落款に応需(注文に応じて描いた)とあるように、誰かが注文したのですが、それが誰か
は、不明です。
小塚原刑場跡へ行って見た
この処刑場は、江戸にあった小塚原刑場ではないか?と思っていたので、その跡地へ行ってみました。
現在は、東京都荒川区南千住の駅近くで、刑場の場所の中心を線路が通ることになったので、2つに分断
されています。
1つは、延命寺。
こちらには断首刑になった罪人たちを供養する「首切り地蔵」があります。
かなり大きなもので、1丈2尺といいますから、高さ4m程度でしょう。
こちらは、墨田区にある回向院が、寛文7年(1667)に刑死者や獄死者を弔うために、小塚原に作ったものです。
安政の大獄で、小伝馬町の牢獄で断首刑になった、吉田松陰の遺体はここに運ばれました。
その為、ここに墓が作られましたが、後に伊藤博文らが、今の世田谷区に移動させ、松陰神社としてあります。
そのころ河鍋暁斎は、文京区湯島に住んでいました。
歳は40歳です。
小塚原刑場までは、1里半の距離、今で言うと5~6kmです。
歩いて行っても、日帰りが可能な距離です。
もともと河鍋暁斎は、写生を頻繁に行っていて、弟子のジョサイヤ・コンドルと供に
日光へ出かけて行った事もありました。
そんな暁斎ですから、小塚原へ行って、処刑の跡の様子を克明に写生していた、のだと
私は考えるのです。
河鍋暁斎に処刑場跡描絵羽織を注文したのは誰か
誰が羽織を注文したのか?は未だにわかっていません。
何のために?はわかります。
江戸末期の頃、お金持ちの遊び好きな人の間では、羽織の裏地に凝る、という
隠れたおしゃれが流行していました。
芸者遊びなどに出かけ、座敷に入ると羽織を脱がせてくれます。
その時に芸者さんが「きれい!」「すごい!」と驚くのを楽しんでいたようです。
こういうことができる人は「粋筋の人「粋な人」としてモテていたようです。
だから、悪趣味ではありますが、そういう理由で暁斎に描かせた、と思うのです。
ここから先は、私の想像です。
江戸時代には、新しい刀ができると試し切りをしていました。
この際に一番良いとされていたのは、人間を斬ってみる事。
但し、平和な江戸時代に、やたらと人を斬るわけにもいきません。
そこで、使われたのが処刑です。
断首刑の際に新しい刀を使ってみて、完成度を測っていたようです。
新しい刀を注文するのは、身分の高い武士です。
そんな人は、処刑などしません。
そこで、御試御用(おためしごよう)という、代わりに断首をする役目の武士がいました。
断首の役目を行なっていた武士は、いくつかありましたが、江戸後期~明治にかけては、
山田浅右衛門(やまだあさえもん)のみになっていました。
山田浅右衛門は人の名前ではなく、屋号だと思ってください。
山田浅右衛門○○ 山田浅右衛門○○ と代々続く、御試御用の家系で、9代目の時には
250年を超えていました。
明治になり、火刑や断首刑が廃止されたので、山田浅右衛門は無くなりました。
史実によると、9代目山田浅右衛門吉亮が1881年(明治14年)の斬首刑廃止まで活動した
なっています。
ちなみに吉田松陰を断首したのは、7代目山田浅右衛門吉利(よしとし)です。
7代目は時代が明治になったときに、山田家秘蔵の名刀を明治天皇に献上した、とされていて
お礼に500円をもらったそうです。
この500円は現在の価値で、2000万円~2500万円に相当するようです。
河鍋暁斎の処刑場跡描絵羽織が制作されたのは、明治4年(1871年)です。
この時、7代目山田浅右衛門吉利は58歳で、71歳まで生きていたのです。
人気の絵師、河鍋暁斎に描かせるお金があり、処刑場にかかわりの深い人物。
だったのかもしれません。
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