ヤマメ サンドブラスト
被せガラス 山女魚の森

 

 

 

 

 

 

 

作品作りにも、美大や芸大の卒業資格が必要なんだそうです。

今日は、仕事に直接は関係ないのですが、でもちょっと気になった事を
お話したいと思います。

たぶん平成の始めの頃までは、良い学校を出て良い会社に就職すれば
幸福な人生が送れる・・・という感じの価値観を持った人が、相当な割合
でいたのですが、今現在、これをご覧になっている皆さんには、まさかそ
んなバカげた価値観をお持ちの方はいないと思います。
がしかし、未だにそいう学歴偏重型の価値観で物事を判断している人
が少数ですが、いまだにいる事の驚きました。

たまたま近所で耳にした言葉で
「最低でも〇〇大学くらい行ってっていないと、恥ずかしくて、大学に
行っているなんて言えないわよ」
と、本気で言っている女性がいたので、本当に驚きましました。
20年以上も前の価値観のままで、生きている人っているんですねえ。

問題は、勉強の学歴だけの事ではないのです。
ここからは、ブラスト工房の仕事に関係してくる事なのですが、数年前
私が東京の大きな公募展で、とても美しく描かれた少女の画を見ていると
「この画、どう思いますか?」と声を、かけられました。
その声の人は、60代半ばくらいの着物を着た、とても品良い女性でした。
「いやあ、とても美しい絵で、こんなのが描けたら良いなあ、と見入っていました。」
と答えると、
と、その女性は鼻先で笑いながら
「そうかしら?だいたい美大も芸大も出ていない人が、絵を描くこと自体
間違っているのよねえ」
と答えました。
私は「そうですか」と言ってその場を去りましたが、見た目と違って、教養のカケラも
無い人っているんだなあ、となんとも複雑な心境になりました。

そして今年になってから、自分も出店したあるイベントで、ガラス工芸作品
を出品していた、20代前半くらいの若い女性がいました。
同じガラスカテゴリーなので、ちょっと拝見させてもらいましたが、わざと
最後の仕上げをしない、という表現をとっていたので、
「仕上げをしないんですか?」
と聞いたら、
「わざとそのままにしています。そういう仕上げが好きなんです」
という答えでした。
まあ、それはそれで良いのですが、そのままだと購入しようとする人は1人も
いないだろうなあ、と思ったので、聞いてみただけだったのですが、どうやら
その女性は、バカにされた、もしくはケチを付けられたと思ったようで、
「私は、〇〇美術大学で勉強して卒業してるんです!」
と、かなりムキになって言い放ちました。

話はここまで。
絵や音楽などのアートと呼ばれる世界でさえ「学歴編重型」の思考回路で生き
ている人がいると言う事に関しては、本当に驚いたというか、絶望的な気分に
なるのは、私だけでしょうか?。
はっきり言って、そういう教養のカケラも無い人には、作品を作る資格もない
し作品について語る資格もないと思っています。

今ネットを検索すると、ほとんどなんのことやらわからないくらい、意味不明な
資格試験で溢れています。
ちょっと人気がありそうだと思うと、すぐになんとか協会とかいう団体を作って
全く権威も意味もない資格試験をでっち上げて、受講生を集めて金儲けをする
というシステムにすがりついて「私は、〇〇の資格を持ってます!」なんて主張
しまくるバカが増殖していくのでしょうね、と思うと、もっと絶望的な気分は
深まって行くのです。

と、この土日の2日間は、お茶ノ水アートピクニックに出店しながら、アートと
仕事について考えていたのです。

結論ですが、私自身も我が社、ブラスト工房も「バカの相手はいたしません」と
いう行動規範を貫いていますので、学歴編重型思考の人達を排除しながら、
これからも活動して行きます。